探索地選びはインセクトフェアが決め手。
チバ産のゴミムシを購入したのですが、そのラベルに記載されていた場所に行ってみたかったのです。
もう一か所、そのエリアで久しく訪れていない場所も再訪しようということで。
あまり多くの虫たちには出会えませんでしたが、久しぶりにこの虫と再会できました。

オオキンカメムシ (キンカメムシ科)
国内最大の陸生カメムシ。
10月2日、未明まで体調が今一つだったのですが鎮痛剤が効いてでかけられる状態に。
ちょっと遅い出発になりましたが、ホシベニ号にまたがり、ボウソウへGO!
平日でかつ通勤時間帯は過ぎていたのでチバ市内も空いていました。(いつも下道です)
クルリを過ぎたらカメヤマ方面へ。
カモガワへ向かう道の途中で脇道に入り、しばらく進むと第一目的地の林道に到着。

実は到着したとき、この橋の前に数十人の子供たちを引き連れた団体さんがいました。
林間学校か何かのイベントで連れてきていたのでしょう。
彼らが遊んでいたのはおそらくここ。

ボウソウ名物の岩盤の上を川が流れている場所。
浅いプールのような環境なので安全に川遊びできるのでしょう。
林道に入るとこの子たちが大勢で出迎えてくれました。

マユタテアカネ ♂ (トンボ科)
林縁を流れる小流で産卵中のカップルも何組かいました。(写真なし)

舗装されている林道をひたすら歩いて行きましたが、ヤマアジサイの花にきているアブがいたくらい。
やっと何かが足元で動いたのに気が付いたので、膝を折ってじっと探すと・・擬態くんがいました。

ホソミオツネントンボ ♂ (アオイトトンボ科)
さらにしばらく行くと橋があらわれ、その手前に池があるのがわかりました。

水上ではパトロールしているギンヤンマ、水中には野鯉が何匹もゆらゆらしているのが見えました。
もうちょっとだけ進んでみようと、少し登ると左手の視界が開けました。
広い草原に見えますが、中央に葦が生えているのが見えたので元は湿原だったのでしょう。
ゴミムシたちの聖地かもしれません。

林道はまだまだ数キロか十キロくらい、清澄山に向かって続くのでこの辺りで引き返すことに。
帰り道に見かけたのはザンネンながらこの子くらいでした。

ホタルガ (マダラガ科)
夏のイメージが強いですが秋も活動しているようです。
とはいえ、この日のチバは各所で真夏日でしたが。
離脱する前に子供たちが遊んでいたと思われる河原へ降りてみると、やっとトンボをもう一種発見。

ホソミイトトンボ ♂ (イトトンボ科)
近くに前出のホソミイトトンボも何頭かいましたが、どちらも成虫越冬するイトトンボ。
同所的に分布することは珍しくないようです。

山を降りてカモガワへお昼を食べに。
行先はもちろんまんぼう。
ちょうどお客さんがいなくて、スペシャル麺を作ってくれました。

味噌味のアサリラーメンははじめて食べましたが、相性はとてもいいと思います。
シシトウが味のアクセントになっていて「メニューに入れればいいのに」と言うと。
「一人じゃ回らないから」

ちょっとマスターとお喋りしましたが、新規のお客さんが来たタイミングで暇乞いして再出発。
クルリの手前まで戻り、今度は北側から清澄山系へアプローチします。
途中、オビツ川の支流ではこんな景色が見られました。

これもボウソウ名物の、傾斜した地層断面観察ポイント。
しばらく先へ進み林道の入口に到着。

ここから歩いて行こうかと思いましたが、コンクリート舗装もされているし、登り坂なのでバイクで。
しかし、100メートルほど登ると、勾配がきつくなりはじめ、しかも路面が苔むしてきた。
濡れてもいたのでキケンと判断し、路傍にホシベニ号をとめました。
この判断が幸いしました。
バイクを降りて歩き始めた途端、目の前の葉の上にいたのが扉の写真の子です。

オオキンカメムシ (キンカメムシ科)
ボウソウで最後に観察してから干支が一回りしてしまいました。(九州では6年前に見ました)
大きい個体は3センチ近くあります。
ついていたのはカラムシだと思いますが、林縁にたくさん自生していて、道中何頭か観察しました。
翅の模様は個体差があって、中にはこのように黒化型のように黒班が優先するやつも。

同上
存在感があります。匂いも。

しかし、この林道も他の昆虫の姿がほとんど見られませんでした。
30分ほど登ると右手に草原が開け、掘っ建て小屋がぽつんと。

草原ではなく、果樹畑か何かだったのでしょうか、作業小屋のようでした。
さらにしばらく登って行くと、チェーンが張られてて通せんぼ。
元は谷の向こうの林道へ接続していたようですが、5年前の房総半島台風で寸断されたままのよう。
仕方なく引き返すことに。
途中ハンミョウがいたので、また展示用に何頭かつかまえました。
それはともかく、坂の途中に停めたホシベニ号での下りが恐怖。
ブレーキをかけると、苔のせいですぐにリアタイヤがロックしてズルッ。
ABSはおそらくフロントブレーキにしか装備されていないのでしょう。
ヒヤヒヤしながらも無事林道の入口まで辿り着き、呼吸を整えて帰路につきました。
オマケ
国道へ戻る細い道を走っていると、突然コンチューターが反応して緊急停車。
ホシベニ号を降りて引き返し、路面を注意深く確認していると・・いましたタマちゃん。

踏まなくてよかった。

ヤマトタマムシ (タマムシ科)
この子はまさに夏の虫。いかな長い夏といえどもさすがに弱っていました。
今日の湯加減
今日はまた科博に行ってきました。
「うんこ虫の絵本ができるまで」のコーナーで作者のトークショーがあったのです。
大盛況でした。
狭いスペースでまさに立錐の余地がないような満員電車状態。
会期も残すところ1週間あまりとなりましたが、暑さも和らいできたのでまだの方はぜひ。
↓の画像から科博のページに行けます。
この記事へのコメント
高和です。
いろは
オオキンカメムシ、綺麗ですね♪
存在することさえ知りませんでした^^
ホソミオツネントンボという種類もあるのですね。
ホタルガ、久しぶりに見ました。最近見かけなくなって...
タマムシ、会いたいです。
sakamono
強いのでしょうか。先日、部屋に入ってきたカメムシを捕まえましたが、
匂いが指につきました^^;。
アサリラーメン、アサリの出汁がうまそうですね。
響
タマちゃん登場ですか。
探してもなかなか出会えないレアな虫に
なりました。
kon(昆)
ホシベニ号です。
>いろはさん
もうボウソウにもいなくなったのかもしれないと思っていました。
元々多くはいなかったと思いますが生息確認できてよかったです。
>sakamonoさん
迫力はありますが、某外来種にような不気味さはないですね^^;
アサリの出汁をより感じたいならやはり塩味がいいとマスターは言ってました・・
>響さん
そちら方面にはいそうですけどね^^
タマちゃんはまた来年ですね・・・