イキナリオサホリ

昨年と同様、今年も11月になってイキナリ冬になりました。

オサゴミたちも潜ったと思っていましたが、なかなか時間がなくて出撃できないまま11月も下旬に。

まだ身体が寒さに慣れていないし一年ぶりでもあるので、リハビリの感覚でシーズン開幕となりました。

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何度見ても飽きない容姿。

毎年書いている気がしますが、晩秋から初冬にかけて、寒さに慣れていない時期が一番寒い。

それでも11月25日は最高気温が15℃ほどありました。

とはいえ、はじめて冬用のジャケットを着てホシベニ号にまたがりました。

向かうは昨年の開幕戦と同じ中房の山の中。

大多喜街道を走るのも久しぶりだなと思いながら、平日なので順調に進行。寒さも問題なし。

でも実は、朝は寒さに負けて遅い出発だったので、牛久まで来るとお昼時。

たまたま目に着いたラーメン屋さんにピットイン。

再出発して30分もかからずに現地着。

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さっそく装備を整えて周辺探索。

うんうん。なかなかおいしそうな崖。

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リハビリなので滑落しないように木の枝などに捕まりながら慎重に試掘開始。

土の状態は申し分ないのになかなか出ませんでしたが、突然表層付近から出たのは。

今年初のオサムシ。

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ルイスオサムシ ♂ (オサムシ科)


アオオサもそうですが、浅く潜っていることが多いので、クラッシュしないようにバチツルを振ります。

このゴミムシは体の大きさに対して比較的広い部屋を作る気がします。

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スジアオゴミムシ (オサムシ科)


親分はリリースして場所を変えました。

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しかし、カナヘビやニホントカゲを誤爆して埋め戻すことの繰り返し。

ここは掘る場所に事欠かないのであまり一か所で粘らず、何か所か場所変えしていき・・ついに。

本命を発掘。

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アオオサムシ ♀ (オサムシ科)


まだ眠りが浅かったようで、すぐに動き出しました。

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同上


この場所はほとんど陽が当たらなくて日中でも薄暗く、緑色の金属光沢がうまく写せませんでした。

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今回はボブスレーコースには行かず、昨年見つけた場所(森の中)へ移動。

ここは滑落の心配がない低い小崖が連なるポイントで初心者向き。

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昨年はあえて試掘しなかったのですが、今回はちょっとだけ。

思ったより土が柔らかくて、ベリーグッドなコンディションではありませんでしたがゴミムシは出た。

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ルイスオオゴミムシ ♀ (オサムシ科)


これでこの場所のレギュラーメンバーの生息は確認できたので移動。

林道を少し下ってみました。

ほぼ垂直ですが、いい様子の崖が点在していたので、少し気合を入れて試掘。

しかし、ゴミムシすら出ないという肩透かしの時間が過ぎていきました。

それでもやっと追加が。

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アオオサムシ ♀ (オサムシ科)


せっかくなのでオスも採りたくて、さらにしばらく試掘を続けましたが追加すらなし。

ルイスが出たところで離脱することにしました。

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ルイスオサムシ ♂(オサムシ科)


個体数は減っているように思いますが、ここはまだコンスタントにオサゴミが採れる貴重な場所です。

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もう一か所、行きたかったのは、2年半ぶりに様子を確認したかった場所。

実はここもかつてオサホリ体験会会場として訪れたことがあります。

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谷津田の入口に立っていたドレミの杉はなくなっていました。

その谷津田に沿って山中へと登る、行き止まりの林道を歩いて行きます。

かつては林道の奥に集落があったのでしょう、道の両側は断続的に切り通しのようになっているのです。

その壁をコツコツと試掘していると、まずは期待していたアオゴミが出てくれました。

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キボシアオゴミムシ (オサムシ科)


これで今年も冬のマイ風物詩、アオゴミの香りを楽しめます。

切り通しの崖は断続的に連なるのですが、ほぼ岩壁で掘れる箇所は限りがあります。

それでも昔はそこそこ採れたのに、前回ほぼボウズだったように個体数が激減しました。

上りながら試掘を続けていくも、ここも陽当たりがほぼない上に陽が傾いてきて暗くて掘りづらい。

やっと出たのは、切り通しではなく、林縁の土壁のアゴから。

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ルイスオオゴミムシ (オサムシ科)


前出の同種個体もそうでしたが、このゴミムシは比較的柔らかめの土を好んで潜るように思います。

切り通しの岩盤の表面にくっつくように堆積した土をはがすように試掘を続けた結果。

狙い通り、薄い土と岩の間から本命が出てくれました。

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アオオサムシ ♂ (オサムシ科)


この個体をLEDライトを点けずに撮影したのが扉の写真です。

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ここから踵を返し、下りながら掘り残したところを試掘していきましたが追加はまったくなし。

引き返してもっと上の方へ行こうか迷いましたが暗すぎて無理だと判断。
(ヘッドライトを持ってくればよかったと思っても後の祭り)

実は最近、右肩の調子が悪く(何とか肩?)腕も限界に。

林道の入口に近いところでこんな子を誤爆したところで打ち止めとしました。

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ヒバカリ (幼蛇)


なんとか本命が一つ採れて生息が確認できたのでミッションクリアということにします。

アオゴミは追加があったのですが、(容器を入れ替えていたときに?)一つロストしてました。




オマケ


今回も小湊鉄道の駅に立ち寄ってみました。

そしたら、ちょうど列車が来たのでにわか撮り鉄。

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ちゃんと時刻表を調べてきたと思われるバイカーも何人かいました。




今日の湯加減

「秋がなかったので秋物の服がほとんど着ないままになりました」
と昨年の記事に書いていました。
今年はほとんどどころか秋物はタンスに入ったままでした。
この国にもう秋はなくなりつつあるのでしょうか・・
バッタやキリギリスなどの秋の虫は活動期間がなくなって減って行くのでしょうか。
いずれにしても、生き物だけではなく、季節も多様性が低くなっているのは確かですね。
何はともかく、今年もオサホリシーズンのはじまりです。

この記事へのコメント

  • アヨアン・イゴカー

    ヒバカリ、知りませんでした。色の薄い小さな蛇を見かけたことがありますが、ヤマカガシや青大将やシマヘビの子供だろう、と好い加減に見ていました(それらの子供も区別つきません^^;)
    ショウリョウバッタやカマキリはよく見かけますが、その他のキリギリスの仲間は目につかなくなりました。コオロギも最近、鳴く声も聞かれませんし姿もみません、のような気がします。ゴキブリは健在です。
    2024年12月01日 10:37
  • 高和です。

    オサ、ゴミの季節。今冬は見事コンプリートできますよう。
    2024年12月01日 16:00
  • sakamono

    どれも金属的な光沢が美しいですね。「アオゴミの香りを楽しめます」
    のところで、ちょっと笑ってしまいました^^;。
    確かに私も、秋ってあったかな? という気分です。
    2024年12月03日 06:55
  • kon(昆)

    >アヨアン・イゴカーさん
    以前は毒蛇といわれていたので未だに触る勇気がありません・・
    今年はコオロギやカネタタキの鳴き声があまり聞けなかったですね。

    >高和です。さん
    コンプリートは永遠にできないと思いますが少しは進めたいですね。

    >sakamonoさん
    パクチーなどの香草の匂いより格段によいと思っています(笑)
    秋の前に来年は春があるか心配になりますね・・
    2024年12月03日 19:19
  • いろは

    こんばんは
    色々お世話になりましたが、今月でブログを辞める事に致しました。長い間ありがとうございました♪
    知らないことをいっぱい教えて頂き感謝しております。
    またどこかのブログで拝見できれば嬉しいです。
    2024年12月13日 18:30