まだ冬至前ではありますが、すでに日没時刻は遅くなりつつあります。
本来モチベーションは上がるところですが、貧乏なんとやらで時間がないというか活性が上がらない。
それでも気持ちを奮い立たせて行ってきました。

扉の写真がオサゴミでないということは・・
突然、午後が休みとなった12月7日。
翌日から冷え込むという予報がお尻を叩いてくれました。
まだまだいくつもある、アオオサの空白を埋めるべく、向かったのは難関のモハラ市。
外房沿岸の白子町の西隣に位置し、面積は約100平方キロメートル。
大部分は九十九里平野に含まれるため平地がほとんどですが、市西部は丘陵地帯で森林もあります。
その丘陵エリアに今まで何度となくトライしたけれど、小崖があるような林道がとにかく少ない。
試掘すらできないまま返り討ちにあったこともある難関エリアです。

GoogleMapで一人作戦会議をしていると、その丘陵地帯に未踏の谷津田があることに気が付きました。
周辺の丘陵エリアには何度も突撃し、記事もいくつか書いているのに。
ナビに任せていると、チバ市街の裏道らしきルートをくねくねと走り、やっと出たのはK67。
昨年までは外房有料道路と呼ばれていた道ですが、無料になったので生実本納線と改称されました。
チバ市最南部を通過するとモハラに突入し、まもなく現地着。
実は谷津田は二又になっているのですが、長い方へ突入することにしました。

ここにホシベニ号を停めたまま歩いて探索開始。
と、すぐ左手の林の中に、土砂崩れでできたと思われるこんな崖を発見。

土はかなり水分を含んでいますが、よい固さの部分も多い。ただし岩盤むき出しの部分も。
掘る場所はこと欠かなかったものの、掘れども掘れども出るのはゲジかムカデかトカゲだけ。
指標生物とは言えますが、ゴミムシすらまったく出ないので見切ることにしました。

谷津田の下流は湿地化していて、ほぼ埋まっているものの細い用水路もある。
湿地性ゴミムシの天国のようにも思える農道を少し歩くと、左手に林へと細く続く作業路が。
その縁にまたこのような小崖がありました。

ここはやや乾き気味ではありましたが土質はまずまず。
高さがちょうどよくて掘り易く、手前からカニ歩きしていきましたが、なかなか手ごたえがない。
指標生物も出なかったのですが、やっと見慣れたお尻が現れました。

スジアオゴミムシ (オサムシ科)
親分に元気づけられてさらにカニ歩きしたものの、出るのは親分だけ。
小さな土塊で埋め戻すのを何回か繰り返していると、ぽろっと何か黒いものが落ちました。

コガシラアオゴミムシ ♂ (オサムシ科)
極普通種ですが、やっとゴミムシらしいゴミムシが出て喜ぶも、まったく後が続きませんでした。
上部は竹林の縁となり、掘りづらいし何も出ない。

すぐそばには小さな池もありました。

こんなに良さそうな場所ならゴミムシ天国のはずなのに。

ほんとに追加なしで、さらに奥へと向かいはじめたのですが、まだまだ先が長そう。
農道も広くなっていたので、一旦ホシベニ号まで戻ってバイクで移動することに。
谷津田の幅も広がりました。

右端にホシベニ号
この辺りの田んぼは稼働しているようです。

少し歩くと、農道に沿ってやや緩い傾斜ながら小崖がありました。

杉の根が邪魔しているところが多いものの、土質も湿り気もまずまず。
田んぼの脇だし、これはゴミムシが出るだろうと・・(本命はオサムシですが)
片っ端から試掘しますが、指標虫すらでない。
もう腕の力もなくなり、バチツルを左手に持ち替えてガシガシやっていきました。
反対側のほぼ終わりにきたとき、やっと一つでました。

ヒメキベリアオゴミムシ (オサムシ科)
”大山鳴動して鼠一匹” ならぬ ”長崖試掘してゴミムシ一匹”
こういう場所でこれだけ掘って出ないということは、このエリアにはいないからだと思うことにしました。

ここから奥は休耕田。というか荒れ地が広がっていました。

道もまた狭くなっていましたが、せっかくなので谷津田の最上流まで行ってみようと。

しばらく行くと左からの道と合流し、さらに少し進むとゴルフ場の外縁に行き当たりました。
GoogleMapではこの辺りで行き止まりになっていましたが、まだ続いているので行ってみることに。
ゆるいアップダウンを過ぎると、意外なことに交差点に出ました。

県道から南下してくる道とここでつながっているようです。
ところで、谷津田の終点はどこだ?ということで、少し戻って右に分岐していく小径を降りてみると。
ここが谷津田の最奥部のようです。

小さなビニールハウスがあり、近くに軽トラがとまっていましたが、何の作業をしているのかは不明。
どんどん空が暗くなってきたので、少し急いでホシベニ号へと歩を進めました。

途中、谷津田の分岐があり、その入口の小さな休耕田の縁が崖になっていたのでちょっとだけ試掘。
コオロギ団地で次から次へと誤爆しました。
ゴモクムシの仲間が一つだけ出ましたが、こんな子もたくさん出してしまった。

未同定 (ハバチの仲間?)
申し訳ないと謝りつつ、短い方の谷津田へ行く気力も体力もなくなり、試合終了としました。
ということで空白を埋めろシリーズではあるものの、単なる谷津田探索記録となりました。
モハラは難攻不落なのか。
それにしても虫がいない。
オマケ
本編のヒメキベリは掘り出した途端、元気に動き回ってなかなかしっかり撮影できなかったので。
連れ帰ってから撮ったブロマイド写真を載せておきます。

ヒメキベリアオゴミムシ ♀ (オサムシ科)
残念ながらこの子はあまり匂いません。
今日の湯加減
天気予報があたって、その後チバは一段と寒くなりました。
実はひと月くらいずっと風邪気味だったのが、やっと寛解したので体調はいいのですが。
休みがない。というか仕事を入れてしまう。
時は師走。忙しいのは当たり前ですが、明日は恒例のクリスマス子供会。
もちろん仕事は入れていません。
この記事へのコメント
アヨアン・イゴカー
それとも、減ってしまったのでしょうか?
高和です。
ごろすけ
でも短足おじさんには足つきだけが懸念材料です・・・
山健父
クリスマス会、お疲れ様です。
私はかさまハーフマラソン走って参加賞の笠間焼の湯呑み茶碗を貰ってました。
九十九里といえば、今年から始めたトライアスロンの会場。ここの大会は完走後に国産はまぐりのBBQが食べれて最高でした。
しかし、これだけ自然はあるのに、昆虫が少ないとはどういうことでしょうか??
奇っ怪な感じです。
kon(昆)
どこかでひっそりと越冬しているのもいるでしょうけど・・
オサムシ、ゴミムシに限らず激減しています。
>高和です。さん
オサムシがターゲットでしたのでボウズですね・・><
>ごろすけさん
シート高があっても、もうちょっと軽いといいのですが・・
ローダウンシートにしていますが大して変わらないので厚底靴で補完しているので、今のところ問題なしです。
>山健父さん
ハーフマラソンお疲れさまでした。
はまぐりを食べられるというのはモチベアップになりますね♪
虫が減っているという話はあちこちから聞こえてきます・・涙
sakamono
ものがあります。津田探索記録も私は好きです^^;。
私の住む辺りも、朝起きて、室温がマイナス表示になる日も増えてきました。
kon(昆)
夏に再訪したいとは思います。
暑くなるのと寒くなるのはとても急激になりましたね・・