蜻蛉 2024

年末恒例のトンボ総集編。第一回は2010年で、15回目になります。

ここ数年、フィールドワークの回数が減っていますが、今年は何回かトンボ探索ができた。

なので写真は昨年より多くなりましたが、時期が偏っていて季節の多様性は低くなってしまいました。

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6.20撮影 オオセスジイトトンボ ♀(イトトンボ科)


新顔に出会えたのは偶然でした。

今年も春先はアオオサの空白を埋めるのに忙しく、4月からの記録になりました。

春のトンボといえば定番はこの種。いつものビオトープで見たのが初見。

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4.19撮影 シオヤトンボ (トンボ科)


ところがその後しばらく春のトンボに会うチャンスがなく、次の機会は5月のヤゴ救出作戦の日。

某市立小学校の子供たちが見守る中、プールの水を抜く前にヤゴを大人数名で掬い(救い)ました。

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5.29撮影 シオカラトンボ ♂ (トンボ科)


その翌日は都内の某公園へトンボ観察に。

残念ながら所期の目的は達成できませんでしたが、何種類かのトンボたちに会えました。

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5.30撮影 アジアイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


これは地域変異と思われる黒化型の個体。クロモンイトトンボとあだ名をつけています。

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5.30撮影 アオモンイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


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6月はトンボのハイシーズン。

虫の日は久しぶりにHFへ。

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6.4撮影オオシオカラトンボ ♀ (トンボ科)


HFでは激減したカワトンボ。

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6.4撮影 ニホンカワトンボ ♂ (カワトンボ科)


都内の某公園にリベンジにも行きましたが、またしても本命は見つけられず。

これはクロモンではなくアオモンらしいアオモン。

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6.8撮影 アオモンイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


本命ではないけれど、前回見られなかったトンボがたくさん出ていました。

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6.8撮影 ウチワヤンマ ♂ (サナエトンボ科)


シーズンインしたと思われる外房のトンボサンクチュアリの様子を見に行くと。

まだレギュラーメンバーが出そろっていませんでしたが、トップバッターと思しきはこのトンボ。

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6.10撮影 クロイトトンボ ペア (イトトンボ科)


同所へは、アオオサ空白を埋めるついでにヘビロテ訪問しましたが、なかなか出そろわず。

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6.13撮影 アジアイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


これらも空白エリアで観察した子たち。

今年よく出会ったサナエトンボ。

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6.16撮影 コオニヤンマ ♀(サナエトンボ科)


こちらは減っている気がします。

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6.16撮影 ニホンカワトンボ ♂ (カワトンボ科)


6月は東北遠征もしました。

つがるで偶々イトトンボたちの群れに遭遇したときは、本来の探虫を棚に上げて夢中で撮影しました。

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6.18撮影 セスジイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


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6.18撮影 セスジイトトンボ ♀ (イトトンボ科)


別の場所の湖畔でもトンボ撮影会になってしまった。

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6.19撮影 コフキトンボ ♂ (トンボ科)


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6.19撮影 コフキトンボ ♀ 帯紋型 (トンボ科)


このサイトでもセスジに会うことができ、本命そっちのけでトンボ観察。

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6.19撮影 セスジイトトンボ ♂(イトトンボ科)


さらに翌日も。

とにかくトンボの多様性が高くて時間が足りませんでした。

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6.20撮影 モノサシトンボ ペア (モノサシトンボ科)


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6.20撮影 クロイトトンボ ペア (イトトンボ科)


扉の写真のトンボに偶然会えたのはまさに行幸でした。

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6.20撮影 オオセスジイトトンボ ♀ (イトトンボ科)


この地域ではセスジとオオセスジが同所的に分布しているという貴重な知見も得られました。

新幹線の駅まで向かう道中、峠を越えている途中に道草探虫しているときに出会ったトンボ。

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6.20撮影 ヒメクロサナエ ♀(サナエトンボ科)


トンボ観察を主目的としてまた遠征したい。

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トンボスイッチが入り、遠征から戻るとすぐ、ボウソウへトンパトに。

ここは内房のとある池。

チョウトンボの生息地も減りつつあります。

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6.22撮影 チョウトンボ ♀ (トンボ科)


ごく普通種のこの種も個体数が減少していると感じます。

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6.22撮影 ノシメトンボ ♂ (トンボ科)


新規開拓をしたら幸運にもシマゲンの新産地を見つけました。

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6.22撮影 ハラビロトンボ ♂ (トンボ科)


しかし、間もなくソーラーが設置され、シマゲンはいなくなりました。

中房のサンクチュアリでは本命のトンボを観察できず。

しかし近くのサブサイトでこのトンボを初めて観察することができました。

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6.22撮影 モノサシトンボ ♂ (モノサシトンボ科)


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同上


ここのレギュラーのオオイトとキイトは発生前なのか観察できませんでした。

内房方面へ戻り、別のサンクチュアリへ。

こちらではキイトが現れていました。

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6.22撮影 キイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


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同上


メスは未発生のようでした。

もう一種のレギュラーも同じ様子。

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6.22撮影 モノサシトンボ ♂ (モノサシトンボ科)


ここも多様性が高くて何種ものトンボたちを観察できます。

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6.22撮影 ヒメアカネ (トンボ科)


カワトンボはここでも減っているように思いますが。

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6.22撮影 ニホンカワトンボ ♂ (カワトンボ科)


この子はここでは初めて観察したかな?

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6.22撮影 オオアオイトトンボ ♀ (アオイトトンボ科)


でもオスは見つけられず。

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続けてHFの様子も見に。

カワトンボを探していると目の前の杭の上に舞い降りてきたのは。

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6.24撮影 コオニヤンマ ♀(サナエトンボ科)


ハンノキ林の中を丹念に探していると、久しぶりにここでこの子を観察することができました。

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6.24撮影 ホソミイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


この子もとても久しぶりでした。

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6.24撮影 ヤマサナエ ♂ (サナエトンボ科)


やっと見つけたカワトンボの仲間。

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6.24撮影 ハグロトンボ ♀(カワトンボ科)


実はあわよくばゼフにも会えるかなと思っていたのですが、希望は叶いませんでした。

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今年も暑かった7月。

帰宅すると玄関脇の植栽で避暑していた子がいらっしゃいました。

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7.17撮影 ウスバキトンボ ♀(トンボ科)


翌日から一泊でHくんとボウソウトンパトに出かけました。

前出の内房の池からスタート。まずは標本教室用の試料採集。

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チョウトンボ ♂ (トンボ科)


ギンヤンマとのゲームは二人とも惨敗でした。

近くのキイトのポイントへ行ってみたものの観察できず。

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アオモンイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


一気に外房へ移動し、とある湿地帯へ。

この沼はかつては有名なトンボサンクチュアリでしたが、今や多様性は激減しています。

それでも普通種は何種かいました。

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同上


夕刻、縄張り争いを終了し、ねぐらへ帰る直前に採集したのは。

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ウチワヤンマ ♂ (サナエトンボ科)


そして撤収寸前、運よく一撃で仕留めた大物。

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7.18撮影 オオヤマトンボ ♀(ヤマトンボ科)


2日目は外房のパトロール。

前月のパトロールでは観察できなかった本命は多数発生していました。

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7.19撮影 オオイトトンボ ♂(イトトンボ科)


撮影し放題でしばし二人で夢中になりました。

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同上


ただ生息している池の環境が少し荒れてきているのが心配。

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7.19撮影 オオイトトンボ ペア(イトトンボ科)


中房の山中にあるモートン湿地にも行きました。

湿地の中をあちこちと、二人でかなり粘りましたが、観察できたのはメス一頭のみ。

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モートンイトトンボ ♀ (イトトンボ科)


ここにもオオイトが棲息していることがわかったのは収穫でした。

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7.19撮影 オオイトトンボ ♂(イトトンボ科)


それから勇んでシマゲン湿地にも行ったのですが、上記のとおりでがっくり。

ギンヤンマもいたのですが、遊んでくれたのはこの子くらいでした。

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7.19撮影 ショウジョウトンボ ♂(トンボ科)


山から下りて内房のサンクチュアリへ。

キイトはたくさん出てきていました。

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キイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


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同上 ♀


逆にこの子たちは終盤だったようで見つけるのに苦労しました。

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モノサシトンボ ♂ (モノサシトンボ科)


ここは人目につかない場所。湧水があるのがまさにトンボたちの生命線です。

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8月も暑かったですが、ほとんど時間がなく、探虫に出かけられたのは下旬になってから。

中房の山中のオオセンチのポイントは川沿いながらトンボの影は薄い。

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8.24撮影 オオシオカラトンボ ♀(トンボ科)


ホシベニ号の近くに着地してくれたのは。

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8.24撮影 コオニヤンマ ♀(サナエトンボ科)


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9月になってもまだまだ真夏。

トンボ観察目的ではなかったのですが、東海地方某所へSYGで遠征しました。

でも、2日目の帰りにHくんと二人でトンボ観察のオプションツアー。

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9.15撮影 アジアイトトンボ ♀ 未成熟(イトトンボ科)


このトンボに会えるとは思ってなくて、二人で一所懸命に撮影。

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9.15撮影 ベニイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


大小の池や湿地帯が広がるエリアですが、思ったよりもトンボたちの種数も個体数も少ない。

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9.15撮影 ノシメトンボ ♂ (トンボ科)


沼の奥や池塘などに一目に触れずに生息しているとは思いますが。

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9.15撮影 アオイトトンボ ♂ (アオイトトンボ科)


周辺を散策していると、小さな池でぽつぽつとトンボたちが顔を出してくれました。

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9.15撮影 マユタテアカネ ♂ (トンボ科)


ここの環境保全も人手が足りてないように見受けられました。

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9.15撮影 クロイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


大きな池を一周してスタート地点付近に戻ってきたとき、突然ゲーム開始のゴングが鳴りました。

勝利。

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9.15撮影 ギンヤンマ ♂ (ヤンマ科)


タイムアップとなるまで、二人で池にかかる木道に這いつくばって撮影に興じていました。

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9.15撮影 ベニイトトンボ ♂ (イトトンボ科)


とにかくいい思い出になる遠征でした。

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10月。

この時もトンボ目的ではありませんでしたが、南房の山中へ新規フィールド開拓に。

この子たちの群れもなかなか見られなくなりました。

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10.2撮影 アユタテアカネ ♂ (トンボ科)


普通ならそろそろ越冬態勢に入る時期だったでしょうけど・・

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10.2撮影 ホソミオツネントンボ ♂ (アオイトトンボ科)


隠ぺい色にはなっていました。

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11月は北関東へタガメ探しに。

玉砕しましたが、この子たちの群れに出会えたのが唯一の救いとにりました。

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11.7撮影 ミヤマアカネ ペア (トンボ科)


11月中旬になると突然チバは冬になり、ここで今年のトンボ画像は途絶えてしまった。

普通ならアカトンボやオオアオイトトンボは観察できるのに。

そういえば、なんとナツアカネやアキアカネの写真がないことに気が付きました。

観察機会はあったとは思いますが、ほとんど記憶にない。

国内の各地でアカトンボは絶滅危惧されている状況ですが、チバでも減っているのは確かだと。

来年はもっとたくさん観察・撮影しなければ。

いなくなる前に。




オマケ


今年4年ぶりに科博で開催された昆虫展「昆虫MANIAC」

こんな巨大モニュメントもありました。

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ギンヤンマのヤゴ?


オオセンチコガネも大フィーチャーされ、盛況裏に会期を終えました。

が、来年大阪などへキャラバンするそうなので・・ついでがあったら見に行きたい。




今年の湯加減

ブログ自体、もう長いこと続けていますが、SSブログがサービスを終了することになりました。
来年の3月末までに記事を移行しないと消滅してしまいます。
これを機にブログをやめてしまう方もいるようですが、さぁどうしようかと悩む昨今。
移行ツールは用意されていますが、写真はアップロードしなおしになるかもしれない・・
何万枚という画像とそのリンクを設定する時間なんて到底ないわけで。
しかしフィールドノートでもあるわけなので、ログ(記録)が消えるのは痛い。弱りました。
ともかく、みなさま佳いお年をお迎えください。

この記事へのコメント

  • リュカ

    移行ツールはなかなかの優れものだと、使ってみて思いました。
    SSブログのサーバー内に保存した画像なら全部画像も持って行くことが出来たので良かったです。
    SS ブログが 5GB 超えでも移行は可能とのことです。(その後、移行先で新たにアップロードは、有料プランに入らないと不可能だけど)

    どうぞよいお年をお迎え下さい^^
    2024年12月29日 12:31
  • いろは

    こんにちは^^
    このブログは絶対残して欲しいです。
    やめても拝見したいので、よろしくお願いいたします。
    では佳いお年をお迎えくださいませ。
    2024年12月29日 15:25
  • 高和です。

    ベニイトトンボさま、トンボ王国紀行以来のご無沙汰!お懐かしゅうございます。
    2024年12月30日 04:34
  • kon(昆)

    >リュカさん
    そうですか、ちょっと安心しました。
    移行する気になれました(笑)

    >いろはさん
    そう言っていただけるとうれしいです。
    移行できるかもしれないのでやってみることにします。

    >高和です。さん
    都内某所にも生息していることもレポートしています♪
    リュウキュウベニもいましたが・・・
    2024年12月30日 22:43